既存ターミナル解体工事完了か!?クルーズ客船の母港化を目指す天保山客船ターミナル整備等PFI事業 23年1月の様子
大阪市は天保山客船ターミナルの整備等PFI事業として、2020年3月に「天保山ターミナルサービス株式会社(五洋建設株式会社大阪支店を代表企業とする特別目的会社)」を選定し契約締結し、新たに天保山ターミナルを建替えることとなりました。現在既存施設の解体工事が大詰めを迎えています。
計画地
計画地のある天保山は梅田(大阪駅)からJRと大阪メトロを乗り継ぎ、大阪メトロ中央線「大阪港駅」から徒歩5分を含めて約25分くらいでしょうか。
最寄駅となる「大阪港駅」から北へまっすぐ、周囲には海遊館や大観覧車などの集客観光施設が隣接しています。
計画概要
★既存建物解体着手予定/2022年7月
★新ターミナル工事着手予定/2022年度内
★新ターミナル供用開始予定/2024年4月
本計画は天保山の「新たな名所」となる集客交流拠点づくりとして、①クルーズ客船の母港化②にぎわい創出と集客力強化③天保山エリアの環境魅力向上の3点を基本コンセプトとしています。
迅速な手続き可能なCIQ動線設計がなされ、最大41ブースのフレシキブルな配置が可能な出入国審査スペースは2階。エントランス+エグジットホールは1階に設けられます。M2階にある多目的スペースは出国時と入国時によってレイアウト変更が可能となっています、
また将来の22万総トン級のクルーズ客船にも対応できる施設計画となっており、またそれらを捌く観光バスやタクシー乗場への動線も配慮されています。
完成イメージ図
コロナ禍前の港湾別の寄港回数では那覇や博多、長崎などの九州・沖縄地区や横浜港が多く、また同じ近畿地区である神戸港にも大阪港は後塵を排しています。クルーズ客船が母港として大阪港に入港するようになると、大きな経済波及効果が期待でき、観光都市としての世界への発信力が強化されることとなります。
そういう意味では新ターミナルには機能だけでなく、もう少し斬新なそれこそ記憶に残るような意匠を取り入れてもらいたかったと思います。完成イメージを見る限りではちょっと無難というか面白味がないというか…。
現地の様子(2023年1月)
計画地は直径100m、高さ112.5mの大観覧車の足元に位置しています。大阪港に入港し、ターミナルに降り立つ際に多くの方々がこの観覧車を見上げることになります。
1969年に貨物上屋として建築され、1983年に客船上屋として改修された既存ターミナルの姿をすっかり失われていました。老朽化が進みユニバーサルデザイン(バリアフリー)の対応もできず、またクルーズ客船の大型化により客船ターミナルは狭隘なものとなっていました。
新ターミナルが供用開始は2024年4月を予定されています。約5,500㎡の上物ですので、姿を現すとあっという間に竣工となるのではないでしょうか。また2025年開催予定の大阪・関西万博まで供用後約1年もありますので、それまでにオペレーションの質を高め、万全の体制で国の内外からのお客様を迎えてもらいたいところです。
最近のコメント