奈良公園にハイクラスホテルが進出!奈良県吉城園計画新築工事 22年9月の様子
2017年、奈良県は奈良市登大路町の吉城園エリア整備を「吉城園周辺地区保存管理・活用事業」として公募型プロポーザルを実施し、森トラストを優先交渉権者として選定し、2022年初頭より現地にてホテル棟などの新築工場が始まっています。
計画地
計画地は「近鉄奈良駅」から750mほど東に位置し、徒歩ですと15分ほどでしょうか。奈良公園の西端という立地から、春日大社、東大寺、興福寺という世界遺産にも容易にアクセスできます。またいわゆる鹿が行き来し、それを求めて観光客が押し寄せるというポイントからは外れており、喧騒とは無縁の閑静な立地でもあります。
計画概要
★所在地/奈良市登大路町55番地他
★開発面積/31,049.86㎡
★延床面積/4,411.69㎡
★客室数/43室
★階数・高さ/地上2階・8.00m
★工事完了予定/2023年5月31日
上記は以前奈良県により発表された施設の配置図です。宿泊棟として4棟の建物が描かれています。
しかし森トラストから発表された鳥瞰図では宿泊棟と思われる建物は2棟しか確認できず、また計画地に掲示されている土地利用計画図(配置図)においても2棟のみとなっています。また敷地内西の知事公舎などは既存建造物を維持し、レストランやアーカイブ施設などとして改修整備される予定です。
現地の様子(2022年9月)
すでに計画地内北の宿泊棟が見えています。周囲の雰囲気や調和を考慮すると最適な高さです。
計画地の白壁とその北側を走る石畳みの道が大変趣きがあります。さらにその先には若草山も見えており、より奈良を感じさせてくれる通りとなっています。
吉城園の様子(2022年9月)
今回は「吉城園地区」として整備されますが、吉城園そのものはホテル棟が建設されている東側に隣接しており、現在でも拝観が可能となっています。しかも無料!
茶屋や池などがある伝統的な日本庭園です。また氷室神社にも通じ、敷地内はアップダウンもあるため大変広く感じます。ホテルから一体となったこの庭を光の色が移りゆく朝夕に散策する時間は大変贅沢なものとなりそうです。
奈良は以前より宿泊施設が少なく、観光客も夕刻にはすぐに大阪や京都に向かってしまうことがよく取り沙汰されましたが、ここ数年で小ぶりながらも居心地の良さを前面に出すホテルが増えてきました。現在本計画のホテルについてはブランドは明らかにされていませんが、滞在型の観光都市として必要不可欠な、ハイクラスのホテルの進出が期待されます。
超高層ビル大好きですが、奈良や京都等には建ってほしくはないですね。高さ規制も今より厳しくてもいいんじゃないかと思うぐらいです。
コメントありがとうございます。
奈良は高さ規制は必要ですが、京都はオフィス需要もあるので、エリア毎でうまく規制の強弱を設けてほしいです。