旧堺港の複合施設再開発はまた凍結?規模縮小?どないなってんの?大浜北町市有地活用事業 21年12月の様子
大浜北町市有地活用事業は堺市堺区大浜北町にてアゴーラホスピタリティグループを開発者として2023年の開業を目指し、ホテルを中心とした複合施設を建設する再開発計画です。
★所在地/堺市堺区大浜北町3丁1番他
★敷地面積/10,477.66㎡
★建築面積/1,628.90㎡
★延べ面積/11,943.53㎡
★階数・高さ/地上11階・43.43m
★工事着工予定/2021年5月31日
★工事完了予定/2023年5月31日
9月に訪問した際から建築面積や延べ面積、高さについて若干修正されていました。それにしても汚い掲示物ですね。
アゴーラホスピタリティグループ提案内容(2017年)
上記の計画図は2017年に実施された公募型プロポーザルにより優先交渉権者となったアゴーラホスピタリティグループが提案したものです。ホテル棟(A棟)となる北東の敷地(敷地面積約10,500㎡)と、駐車場棟(B棟)となる南西の敷地(敷地面積約2,300㎡)で構成されています。
長年塩漬けされていた堺市の土地がついに生まれ変わると、事業者が確定して際には関西のテレビなどでもニュースにされていました。ところが2020年夏頃の開業を目指す事業内容が示されていたにもかかわらず、またも数年間動きがない状態にありました。
2017年提案内容 | 2020年現地掲示 | |
敷地面積 | 10,500㎡ | 10,477.66㎡ |
建築面積 | 8,110㎡ | 1,628.90㎡ |
延床面積 | 34,895㎡ | 11,943.53㎡ |
階数・高さ | 地上12階・49.6m | 地上11階・43.43m |
ホテル総客室数 | 270室 | 321室 |
2017年の提案内容と現在現地に掲示されている内容を比較してみました。ホテルの部屋数こそ増加しているものの、建築面積と延床面積は大幅に減少しています。これだけを見ると完全に別物となったといっても過言ではないでしょ。
北東敷地の様子(2021年12月)
ホテル棟が建設される予定の北東の敷地ですが、工事着工は2021年5月31日となっているものの、本格的に着工している現場には見えません。ただ敷地をぐるっと囲っていたネットフェンスが東面を除いて撤去されていました。
10,000㎡を超える敷地に対して建築面積約1,600㎡となると、余裕があるというより、もはや持て余してスカスカになってしまうでしょう。
南西敷地の様子(2021年12月)
駐車場棟(B棟)となる南西敷地でもネットフェンスが撤去されていました。
計画地周辺環境と今後について
計画地は南海の堺駅から徒歩5分ほどと大変鉄道アクセスには恵まれた立地です。また南北道路である国道26号線に面していたり、旧堺港や大浜公園などの憩いの空間も近接しています。
2017年の提案では計画地の北西にある旧堺港の運河歩道と連絡橋にて繋がれ、空間の連続性、一体化が図られる予定でしたが、はたして実現するのでしょうか?
結局計画地がほぼ手付かずの現時点で、現地に掲示されている工事完了予定である2023年5月には、一体何が、どのような施設が完成するのでしょうか?少なくとも2017年に公表された内容のものは拝めないでしょう。もしくは工期を分けて段階的に整備し、提案内容のものを最終的に完成させるのでしょうか?
もし規模縮小してビジネスホテルのようなものを建てて、はい!完成しました!という方向に進んでいるのであれば、事業を凍結し、再度然るべきタイミングであらためてプロポーザル形式にて提案募集してもらいたいところです。とにかく謎の多いプロジェクトではありますが、堺市は将来的には旧堺港の活用も目論んでいますので、ここで規模縮小などの計画を是とするのではなく、しっかりとリーダーシップを発揮してもらいたいところです。
いずれにしても表に出てきている情報と現地の様子だけで、色々と推測するといずれもネガティブな結論にしか至らないので暗澹としてくるプロジェクトです。
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