難波宮跡公園(北部ブロック)整備運営事業者及び難波宮跡(南部ブロック)管理運営事業者確定! 22年8月の様子
大阪府と大阪市は2050年の難波宮跡遷都1400年に向け、国指定の史跡「難波宮跡附法円坂遺跡」の保存活用を図り、未来へと継承するために、歴史魅力あふれる難波宮跡のイメージを体感できるよう、公園整備や難波宮跡全体を活用したにぎわい創出を担う整備・運営事業者を募集していました。
そしてこの度、学識経験者などの審査と評価を経て、NTT都市開発を代表構成員とするグループが選定されました。
計画地
計画地は大阪城公園の南、大阪メトロ中央線谷町四丁目駅から徒歩数分に位置しています。
北部ブロックは大阪城公園に隣接していますが、南部ブロックについてはやや歩くこととなります。また南部ブロックは複数の敷地にて構成されています。
南北両ブロックをぶった斬るように、中央大通りと阪神高速13号東大阪線が走っています。
完成イメージ図(北部ブロック)
2023年の冬頃から工事着手され、芝生広場や駐車場、駐輪場、そして便益施設としてレストランやカフェ、スイーツ店などが入居する4棟の低層の建物が2025年春に営業が開始されます。
計画地内の東には芝生広場も整備され、そこそこに人々が寛ぐ姿が描かれています。
後期難波宮の内裏正殿基壇のあった箇所に、それを模した施設も整備されるようです。こちらは今回の北部ブロックのさらに東側にある史跡指定地の様子です。
北部ブロックの様子(2022年8月)
敷地の西側は数年までコインパーキングとして供用されていたので、その名残のアスファルトと白線が残っています。向かって左(東側)の長らくそのまま放置され雑草が生い茂っているあたりに芝生広場が整備されます。
後方にはタワーマンションが何棟か見えています。今回発表されたイメージパースにも計画地後方に多くのビルが屹立した姿が描かれていますが、さすがに誇張しすぎですね。
整備され大きく変化するの北部ブロックのみとなります。都市公園法に定める公募設置管理制度(Park-PFI)を活用して、より自由度の高い公園整備を実施します。一方南部ブロックは管理運営事業者という枠組みの募集となりますので、敷地内に大きな変化はないと思われます。
一方の北部ブロックは公募設置管理制度(Park-PFI)を活用するので、飲食店や売店等の収益を上げることができる施設が設置可能となります。またその収益施設だけでなく、空間そのものを一体的にデザイン、整備するので質の高い空間を自ら創出でき、それがまた収益の向上にもつながります。
隣接地区との繋がり
計画地の東に見えているのは、今回選定された整備運営事業者と同じNTT都市開発により再開発が進められ解体中のもとNTT西日本本社ビルです。シンガポールのカペラホテルグループが入居し、2025年春にラグジュアリーホテルとして生まれ変わります。
カペラホテルグループのラグジュアリーホテルと今回の北部ブロックの開業時期はともに2025年春となっていますので、同時オープンかもしくは北部ブロックのみ先行オープンになると思います。ただほとんどタイムラグのない全体オープンになるのではないでしょうか。
今回の北部ブロック単体で見ると、それこそ大きなコンビニができたかな?と思うほどの規模でしかありませんが、同時期オープンによりカペラホテルとしては自らの庭を手にすることができ、やや孤立する立地を補い、その中に連続性、親和性のある空間を創造できるので大変有意義なものであるかと思います。
中央大通が敷地を分断しているので歩道橋でも架けたいところですが、高速の高架があるので難しく、かといって地下道を造ろうにも、地下の遺構を破壊しかねないので難しいのは悩みどころですね。
コメントありがとうございます。
センタービルの在り方も今後の課題となるかもしれませんね。